文章を書くのは、恋に似ている。

結城浩

文章を書くのは、恋に似ている。

若いときには書きたいことがたくさんある。 しかし書くための技術も経験もない。 熱意はあるけれど、肝心の読者がいない。

若いときには、恋をしたい気持ちでいっぱいだ。 自分が好きになった女の子を大切にしたいという熱意はあるのだが、 女の子とどうやって話せばいいのかすら、わからない。 肝心の相手がいない。

時が過ぎる。

技術も経験も増えていき、運がよければ読者もいる。 そこでついうっかり、書きたいことを忘れてしまう。 あるいは手抜きをして題材を吟味せずに書いてしまう。 …… 初心を忘れるな。

主のあわれみと恵みにより、最高の相手と幸福な結婚をする。 そこでついうっかり、自分が好きになった女の子――奥さんのことだ――を大切にするのを忘れてしまう。 …… はじめの愛から離れるな。

文章を書くのは、愛に似ている。

(2003年8月13日の日記から)

豊かな人生のための四つの法則