いいページを作ろうと思ったら

結城浩

質問

HTML言語だけでは,ハイテクなページを作ることができないでしょうか? また,あなたのHPに書いてありましたが,UNIXがやはり必要なのですか? 最後に,やっぱりいいページを作ろうと思ったら,他の言語を交えないとダメですかね?

回答

メールをありがとうございます。

ハイテクなページというものの定義によりますが、 きっとおっしゃっているのは文章の内容がハイテクということではなく、 ホームページの見栄えのこと、ですよね。 画面に何かが飛び回ったり、色が変化したり、掲示板だの何だの、 いろいろとやりたいのであれば、HTMLだけでは難しいでしょう。 JavaScript, Java, CGI, Macromedia Flash, あるいはその他の技術を使うことになると思います。 文章の内容をよくするためにはHTML言語だけではだめで、 日本語や英語そのほかの自然言語の習得が必要です。

「UNIXが必要」という言葉の意味はよくわかりませんが、 知っていて損はないでしょう。 ホームページ(あるいはそれに関連したいろいろ)を扱う上で UNIXのコマンドをいくつか知っていないと困る局面はよく登場すると思います。

「いいページ」ですか。 これもまた、あなたがどのようなページを「いい」と考えるかによりますね。 質問の内容からは、技術的な側面で「いい」というご質問のように思えますが、 技術的な側面は実はそれほど「ページのよしあしを決めるものではない」と私は思っています。 それでは何がページのよしあしを決めるのか。 思いつくままあげてみましょう。

適切な技術の選択。 新しい技術だからといって、 やみくもに取り入れるのはよくないと思います。 技術は適切に選択する必要があります。 例えば結城のページではJavaのAppletはほとんど使っていません(使っているページもあります。使わなくては実現できないことをするために)。 Netscape NavigatorなどでJavaが起動するときにかかる時間が耐え難いのと、 Appletが使えないブラウザの読者にも来てもらいたいからです。

サイトの統一感。 全体の統一感は大切です。 デザインのテイスト、コンテンツ、全体を流れる「雰囲気」に一貫性があった方がよいでしょうね。 居酒屋には居酒屋の雰囲気があり、図書館には図書館の雰囲気があります。 図書館のようなサイトを目指しているなら、居酒屋の雰囲気にしてはいけません(逆もまた同様)。

読者の視点。 技術が優れていて、統一感があふれていても、独り善がりではよくないです。 公開するページなのですから、何らかの意味で読者の側の視点が大切だと思います。

作成者の意図。 適切に技術を選択し、統一感にあふれ、 やってくる読者のニーズを満たしていれば「いいページ」でしょうか。 そうとは限りません。 例えば犯罪行為を助長するようなページ、 不正ソフトウェアの頒布を目的としたページ、 そのほかたくさんの公序良俗に反するページがインターネットにあります。 それらの中には技術的にすぐれたページもたくさんたくさんあります。 またそこに集まる読者のニーズにぴったりでしょう。 サイトデザインもばっちりです。 でも、やっていることは「よくないこと」なんです。 ですから「いいページ」を作るには作成者が「いい意図」を持たなければならないのです。

以上、あなたの直接的なお答えにはなっていませんが、 何かの参考になれば幸いです。 なお、以上のような内容は拙著『Perlで作るCGI入門』基礎編・応用編の最終章にも書いてあります。 ぜひ、立ち読みご購入ください。

(2000年2月7日の日記から)

豊かな人生のための四つの法則