掛け算クイズ

結城浩

長男「ねえお父さん、何か問題出して」
 私「じゃあ、1から10までの数を思い浮かべて」
長男「うん」
 私「1から10までの数は10個あるね。これを2つのグループに分ける。AとBとしよう」
長男「ふんふん」
 私「2つのグループといっても、同じ個数で分けるわけじゃない。{ 1 } と { 2から10 } みたいに
   1個と9個にわけてもいい」
長男「ふんふん」
 私「さて、Aのグループの数を全部掛け算する。Bのグループの数も全部掛け算する」
長男「ふんふん」
 私「このとき、Aのグループの掛け算の答えと、Bのグループの掛け算の答えが等しくなることはあるか?
   これが問題」
長男「じゃあ、やってみるね。{ 1から5 } と { 6から10 } だとすると…
   …1×2×3×4×5と、6×7×8×9×10だね」
 私「それだと、すぐ等しくならないってわかるよ」
長男「どうして? あ、そうか。6×7×8×9×10が大きくなっちゃうのか。
   じゃあ、{ 1,3,5,7,9 }と{ 2,4,6,8,10 }だとすると…(しばらく考える)」
 私「それもまずそうだね。奇数と偶数だから」
長男「じゃあ、10と9を取り替えて { 1,3,5,7,10 }と{ 2,4,6,8,9 }…
   …って、全部の組み合わせを試すのは大変だあ」
 私「そうだね。全部で、2の10乗通り…じゃなくてその半分、512通り試す必要がある」
長男「きっと、等しくなることはないんだよ」
 私「だから、それを証明しなくっちゃ」

 ※この問題は森博嗣の小説で知りました。有名な問題らしいです。
 ※みなさんも解いてみてください。
 ※解答はこのページのずっと下のほうにあります。


































































解答1 (多数の方の解答)

2つのグループに分けたとき、どちらか片方は7を含む。 1から10の中で、7の倍数になる数は7しかない。 その結果、2つのグループに分けたとき、 7を含む方のグループの積は7の倍数になるが、 他方のグループは7の倍数になれない。 よって、2つのグループのそれぞれの積が等しくなることはない。

解答2 (むらかみたかしさんの解答から要約抜粋)

1から10までの積は3628800である。 2つのグループのそれぞれの積が等しくなるなら、 その値は3628800の平方根になるはず。ところが3628800の平方根は整数にならない。 よって、2つのグループのそれぞれの積が等しくなることはない。

解答1は多数の方からありました。私が用意した解答も解答1でした。 解答2はむらかみたかしさんお一人でした。 解答1はエレガントで素敵ですが、解答2もシンプルですねえ。

(2002年10月26日の日記から)

豊かな人生のための四つの法則