次の本の準備としてパイロット記事を書く

結城浩

2004年12月8日

いまは本を脱稿してゆっくり過ごしています。 ……うそです。いまは来年書こうと思っている本の下書きを書いています。 個人的に「パイロット記事」と呼んでいる文章です。

とにかくその本に少しでも関係があることを、すべて頭と心の中から引き出し&吐き出して書く文章です。 何でもいいからとにかく書きます。構成やバランスなどは考えず、とにかく心に浮かんだままに書いていきます。 心に浮かんだままといっても文章が持っている「内在律」が働きますから、ひとりでに何らかのフォルムにはなるのですけれど。

自分がその分野の初心者だとして、素朴に感じるであろう疑問も書き留めます。 もっとも知りたいことも書きます。調べたいことも書きます。 思いついたジョークも書きます。とにかく何でもよいから書きます。 「出発点は、頭の中にあるのではない」 のですから、 とにかく全部、ぜーんぶ書き出します。繰り返しがあってもかまわない。どんどん書きます。 そのうちに刈り込んだり編集したりして、章立てを考えるのだけれど、いまはそのときではない。 ひたすら書く。無駄は承知。いま書く文章は全部捨てる。だから、何を書いてもよい。

とにかく、書く。