新しい本を書く準備段階で考えること

結城浩

『Java言語で学ぶデザインパターン入門』の校正は続く。 今回は、いつもの本よりもざらざら感が少ない分、 内容の読み込みに時間を使うことができるような感じがする。 3回目の読み返しが18章まで進む。 GoFのデザインパターンの数と人間の染色体の組数が等しいのは偶然なのだろうな。

校正をしているうちに、 次の本(次の、次の本かな)のアイディアを思いついたのでいろいろメモ書きをする。

本を書く、というのはとてもチャレンジングでわくわくする仕事である。 新しい本を書く準備段階は、次のようなことを考える。 内容を考える。 読者について考える。どんな人が読むのかな。 その人たちはどんなことを知りたいと思っているのかな。 その人たちが困っていることは何だろう。 形式を考える。 説明の順序、例示の順序。 章立てとタイトルを考える。 各章の構成を考える。 …こういったことを順不同で頭の中でこねまわし、 紙の上にメモしていく。 この時点で考えたことが最後の段階まで残る場合もあるが、 たいていは修正につぐ修正の過程で影も形もなくなってしまう。 でも、考えることは無駄ではない。 説明の順序を考えながら、 実は題材をより深く学んでいることになるからだ。 自分が書こうとしている本が「どんな本なのか」を一言で言えるようになったら、 かなりその本についての理解が進んだといえるだろう。

(2001年5月2日の日記から)

豊かな人生のための四つの法則