共同翻訳の話

結城浩

2003年7月23日

(以下は、ずっと以前に[perldocjp]に投稿した文章を手直ししたものです)

結城浩です。

デザインパターン・メーリングリスト[DP/ML]と、 perl-lesson MLの管理者をしています。

2001年に、 デザインパターン・メーリングリスト[DP/ML]で、 「デザインパターンFAQ」の翻訳を共同で行った際の体験を簡単に書きます。

●動機

結城の心積もりでは[DP/ML]の立ち上げ期だったので、 ML参加者で「何か1つ」成果物をまとめたかった。 そこでFAQの翻訳をやることにした。

●人数

その時点で[DP/ML]は約700人いたが、翻訳に参加したのはおおよそ20人。

●進行手順

  • Patterns-discussion FAQをメーリングリストで共同翻訳すると宣言。
  • 38個ほどあるFAQ項目から、参加者がめいめい翻訳したい項目を選んで訳して[DP/ML]に投稿する。
  • 誤訳や改善案はSubjectに「FAQ #xx」と番号を振って投稿する。
  • 結城がそれをWebページにまとめる。

●期間

開始から2日で全部の翻訳に手がつき、約一週間ほどで収束に向かいました。

●メモ

  • [DP/ML]の基礎固めをしたかったので、WikiやBBSなどで翻訳のためのインフラを作るつもりはありませんでした。
  • 原文に番号がついていたので、みんながばらばらに参加することができました。
  • 訳文は最後に誰か一人を通したほうがよいと思ったので、私が一人でまとめましたが、負荷はそれなりにかかりました。
  • 進行状況が[DP/ML]上にぞくぞく流れて、ちょこっとコメントするのも気軽にできたので、
  • みんなが翻訳に参加した感覚があったようです。

以下、[DP/ML]の過去ログへのリンクです。