イギリス旅行記 Part 1

1997年5月27日〜June 2nd, 1997

結城浩

目次


1997年5月27日(午前)(火) - 旅行準備/海外からのアクセス/秋葉原/ホテルの検討

せっかく海外に行くのだから、やっぱり通信してみたくなる。

前準備
  • NIFTYにある「海外旅先通信マニュアル」という文書を入手。 NIFTYのGO FPCUM, LIB 4 でダウンロードできる。 これは非常に有益。
  • NIFTYのGO PHONEでCIS (CompuServe)の電話番号を調査。
  • NIFTYのGO NODEでCIS経由NIFアクセス方法を調べる。
  • 国際電話をかけて、CompuServe経由でNIFTYに入れることを確認
    • 電話をかけてConnectする。
    • 「改行」を入れるとHost Name:と聞いてくる。
    • 「NIFTY」と入力する。
    • あとはいつもの、Enter Connection ID---> になる。
  • NIFTYでRIMNETにftp, telnetできることを確認
  • …ここまでは日本国内で確認ができる。
アクセス方法

イギリスからRIMNETに入ろうとしたら、国際電話を日本にかけることになってしまう。 そこで、とりあえず、NIFTYを利用することを考える。 世界中にアクセスポイントがあるCompuServe経由でNIFTYにはいるのだ。 つまり、

 イギリスのホテル
 →イギリスのCompuServeのアクセスポイント
 →NIFTY
 →RIMNET

というルートになる。 こうすれば、市内通話料金だけで自分のホームページの更新ができるというわけだ。 あ、違う違う。料金は次の通り。

 市内通話料金
 +ホテルの手数料
 +CompuServe→NIFTY経由料金(20円/分?)
 +NIFTY料金

まあ、国際電話に比べたら、はるかにやすいことにはかわりないですが。

秋葉原で購入したもの
  • モジュラーケーブル延長コード6極2芯ジャック+ミノムシクリップ2つ
  • モジュラーケーブル延長コード6極4芯プラグ+ミノムシクリップ4つ
  • 電源変換プラグ 日本の二つピンが出ている電源コンセントはイギリスでは使えない。 三つのピンが出ている巨大なコンセントとの変換を行う必要がある。 持っているノートパソコンが240Vまで使えるので、 電圧変換トランスは不要。
  • モデムセーバ(回線チェッカ) - 現在モデムをつないでも壊れないかどうかを確認するための器具。 この存在を知らなかったために、以前のモデムは旅先のホテルで破壊してしまった。 T-Zoneミナミで3000円くらいで購入。
ホテルの検討で利用したリンク

実際のところは、AAのホームページで一覧をたぐっていくか、 ホテル名からYahoo!でホームページを探した。 ホテルの概観やサービス、料金、設備(facility)などがわかってよかった。 マナーハウス(Manor House)は子どもがXX歳以下は駄目と言われる場合も多い。 ホテルのWebページを開いたらどの条件よりもまず child で検索をかけると たいていすぐに引っかかってしまう。

  • AA Home Page (B&B, Hotel Search)
  • Yahoo! UK & Ireland
  • Welcome to the British Tourist Authority
  • UKdirectory - Welcome!
  • Antiques UK Homepage - Welcome
  • NIFTY+CompuServe News Release

1997年5月27日(午後)(火) - 原稿出し/電源/ミノムシ/イギリス/

でもって原稿をまとめて編集部へ送付。 問題があったらメール/電話を入れておいてほしいと伝言をする。 ちょっと気分がハイになっているので、あまり仕事は手につかない。

一般的な感覚では、せっかく旅行にいくのだから、 コンピュータなんか持っていかなきゃいいのに…ということになるが、 結城は逆で「せっかく海外にいくのだから通信してみたくなる」という感じだ。 例えば電源。イギリスの電源は日本のように二つではなく三つピンが立っている。 そういうのは、日本からマシンを持っていこう、と思わなければ気がつかない。

NIFTYからダウンロードした「海外旅先通信マニュアル」は非常に便利である。 通信をやるための具体的手順が書かれている。注意しなくてはいけないのは、 モジュラージャックだ。日本では当たり前のようにモジュラージャックを使って いるが、海外では使えるとは限らない。そのために、秋葉原で電話のケーブルと ミノムシクリップ(ワニぐちクリップともいう)を購入した。 そしてちょっと電気工作をして、クリップで電話線をつまむことができるモジュラー ジャックなるものを作っておいた。もしホテルでモジュラージャックが使えなくても、 電話線さえ露出させることができればモジュラージャックの口が手に入ることになる。 電話なんて要するに二本線があればいいのだ。電話がアナログ電話ならね。

ところで、旅行先はイギリス(Great Britain)である。 目的は観光。シャーロックホームズとピーターラビットに会いに行くのだ。 もうすぐ三歳になる息子は成田エクスプレスと飛行機と二階だてバスに会いにいく。 そして家内はManor HouseとEnglish GardenとAfternoon TeaとAntique Marketと…。 まあ、それはおいおい書いていこう。


May 29th, 1997 (Thursday) - ロンドン/回線/スイート/カーテン/FAX/

みなさん、元気ですか!

とりあえず、私たち一家(私、家内、息子の三人)は無事にロンドンに到着しました。 いまは午前6:00(日本時間では+8して午後2時ですね)。 ミノムシの準備のかいあって、電話回線を確保し、 この書き込みはロンドンの大英博物館そばのMホテルから直接行っています。

今日はロンドン観光をする予定です。

天気は上々。パンしか食べていないけれど体調良好です。 空気はとても乾燥していてさらっとした感じ。この空気のせいで 体調がいいのかな? ちょっと肌寒いけれども、暖房をつけるほどではない。 ホテルは狭いけれど一応スイートルーム(続き部屋)。 部屋の中に階段があり、3階分が確保されている。 最上階にはライティングデスクがある。とても気持ちがよい。

家内はカーテンの生地やら、ボーダーの色の使い方に感心している。 息子はANAの中でもらった飛行機で遊んでいる。 昨晩はルームサービスでクラブハウスサンドイッチを食べたが、 運びにきたメイドさんが「この子はいくつだ?うちのこは4歳だが」と聞く。 子どもを持つ親の質問は、日本でもロンドンでも同じである。

回線確保したので、NIFTY経由で実家にFAXを送っておく。


電話のかけかた。ホテルの外線が9だったので、
9−0081−3−1234−5678
 ̄ホテル外線
     ̄ ̄日本の国コード81
        ̄市外局番から0をとったもの

May 29th, 1997 (Thursday) - ロンドン/朝食/リージェントパーク/ベーカー街/ロンドン橋

朝食 (07:00)

朝食は Full English Breakfast。 私はソーセージが気に入り、家内はマッシュルームがおいしいと言う。 息子は黙々とシリアルを食べ続ける。 スタッフからにっこりされても、息子は照れくさがってHelloと言わない。 「忙しいから言えなかったの」と言い訳する。

三人とも時差ぼけはなし。 今日はロンドン観光。

リージェントパーク (11:00)

ホテルを出て大英博物館の前を散歩してからタクシーでリージェントパーク、 Inner circleにあるクイーンメリーズガーデンへ。 タクシーから降りると、息子はタクシーの運転手に「バイバイ」する。 子どもは順応するのが早い。 薔薇にはまだ少し早かった。 リスのナトキン、あひるのジマイマに会う。 リスがたくさんいる。同じように散歩していた人から無塩ピーナツをもらい、 手の上に乗せておくと、手の上にリスがやってきてピーナツを加えていく。 感動。息子も何回かやったが「爪が痛い」とちょっと怖がる。 パーク内のレストランで休憩。いつのまにか結構歩いている。

シャーロックホームズ博物館 (12:00)

リージェントパークを出るとそこはもうベーカー街である。 歩いて「ベーカー街221b」に行く。いまは亡き(?)ホームズに会いに行くのだ。 一階はハドソン夫人のレストランになっている。 料金を払ってベルを鳴らし、二階に上っていくと、ホームズとワトソンの部屋がある。 入り口のところに「シャーロックホームズ様」宛てのお手紙が置いてある。 暖炉のある部屋と寝室。ホームズゆかりのグッズが並べてある。 記念のゲストブックに名前を記入。最上階にはショップもある。 シャーロッキアンとは言えないけれど、ホームズの物語は 子どもの頃から読んでいたので、本当の「ベーカー街221b」に来れて とてもうれしい。ショップのおばさんからホームズの名刺をもらう。 息子はバッジをもらう。

バスで市内観光 (13:30)

コンビニでサンドイッチとミネラルウォーターを買い、 市内を周遊している観光バスに乗る。二階だてバス。 二階だてのバスはロンドン内を縦横無尽に走っているが、 私たちが乗ったのは通常のバスではなく観光むけのバス。 二階最前席に陣取って日本語の説明が流れるイヤホンを耳にして進む。 息子は興奮して「レインボーブリッジ・イズ・フォーリングダウン」と 替え歌を絶え間なく歌っている。元気だなあ。 ポイントごとに何度でも乗り降りができるが、 私たちはくたびれてきたのでずっと乗りっぱなし。

ビッグベン

ビッグベンは遠目に見ると普通の時計台だが、 そばによって見ると想像よりも大きく、また美しい。 細やかな装飾が素敵である。

ロンドンブリッジとタワーブリッジ

私はこれまでロンドンブリッジとタワーブリッジを混同していた。 ロンドン橋は跳ね橋ではなく、何の変哲もない橋である。 タワーブリッジはロンドン橋の隣にあり、同じようにテムズ川に かかっている。こちらは跳ね橋。 タワーブリッジを渡ったあたりで疲れが出てきたので、 次の停車場で降りて、ホテルに帰ることにする。 やはり時差ぼけかな。

(31日にロンドンから湖水地方に向かう予定)


May 30th, 1997 (Friday) - ロンドン/早朝

早朝に目が覚めてしまった。 窓の外は夜明けです。

みなさまのお祈り感謝します。 おかげさまで元気で楽しい旅行をしています。 オフ会のこと、お祈りしています。 Uさんの移動が守られますように。 楽しいオフ会になりますように。 オフ会にSさんが参加できないのですか…残念です。


May 30th, 1997 (Friday) - ロンドン/地下鉄/V&A/ハロッズ/ラッセルスクエア

ロンドンは朝晩と昼で温度差が激しい。昼間はほとんど夏の格好で過ごし、 朝晩にはちょっとセーターがいる感じである。

英語は聞き取りにくい。まあ私たちのリスニング能力もあるが、 米語と英語の発音の違い、というのも大きいと思う。 家内は地名がだいたい頭に入っているので、 相手の言う地名をもとに何を言っているのか判断する、という。 こちらの言うことは聞き取ってもらえている(たぶん)。

Black cab(黒タクシー)がこちらでは信用できるタクシーというので、 そればかり乗っている。でもダークグリーンのタクシーもいて、 とっさに判断するのは難しい。タクシー内部は日本の方がきれいだけれど、 ドライバーの笑顔はロンドンの方がすてきである。 と家内にしゃべったら「タクシーに限らないんじゃない?」

後日談:実は色は重要ではないらしい。 いろんな色の"Black" Cabがあるのだそうだ。 車の形で判断しなければならない、とのこと。

そういえば、昨日シャーロックホームズ博物館からバス停へ移動中に、 ふと見ると目の前の地下鉄駅から「シャーロック本人」が登場した。 トレードマークの帽子にコートを来ている。 手には博物館のビニールの袋を手にして… 家内と二人であっけにとられて見ていた。

朝食 (08:00)

内容は昨日と同じなので、 別メニューを選んだ(食べきれなかったので量をへらした)。 レシートに書かれている説明がよくわからなかったので (たぶんチップのことが書かれているのだろう)、 直接聞いて確認した。

地下鉄 (09:35)

ラッセルスクエアからサウスケンジントンまで地下鉄で移動。 ヴィクトリア&アルバート美術館(V&A)にいく。 地下鉄は朝の通勤。ぜんぜん危険でも恐くもなかった。 夜暗いときなら話は違うかもしれないが。 とにかく空気が乾燥していて、しょっちゅうミネラルウォーターを買う。 不思議な吊革がある。日本の丸い輪の代わりにゴルフボールみたいなのが ぶら下がっている。

ヴィクトリア&アルバート美術館 (10:00)

美しい。 入り口、向かって左の方の像の下には INSPIRATION と書いてあり、 右の方の像の下には KNOWLEDGE と書いてある。 そして上の方には、 THE EXCELLENCE OF EVERY ART MVST CONSIST IN THE COMPLETE ACCOMPLISHMENT OF ITS PVRPOSE と書いてある(V→U)。 そう、ここは工芸品が多いのだ。 しかし、この「二つ」はプログラムにも言える。 また文芸的プログラミングを勉強したくなる。 芸術と技術、両方ともアートなのだね。

家内は入り口でもらったマップでめぼしいところに印をつけている。 ドレスの歴史。 深い緑のモリスルーム。感動。 その隣がカフェになっていて、美しい部屋の中でお茶にする。 カプチーノとオレンジジュース。 ううむ。この美しさは確かにたちうちできないな。 しかも人が少なくてがらんとしている。 ボビンレースが山ほどある。研究者用に椅子とテーブルがあって、 自由にレースを引き出してそこへ持っていくことができる。 気が遠くなるほど繊細なレース。 ふと気が付くと、模様の中に大きく織り込まれているイニシャルがある。 膨大な時間の中に隠されているメッセージ。

ちょっと見ただけでものすごい距離を歩いている気分。 レストランで食事。ビュッフェ。 シトラス水と黒ビール。息子はアップルジュースがほしい、 と言ったが、なかった。ごめんね。

家内が気分が悪い、というのでV&A中庭で二時間ほど何もせず過ごす。 もういちいち書かないけれど、美しい。 アイスのワゴンが出ていて、 キムタク風のハンサムにいちゃんがアイス(コーン)を売っている。 普段は退屈そうに新聞を見ていて、お客(子ども)がくると、 どれどれ、と立ち上がる。

V&Aの職員も、お客ものんびり過ごしている。 息子は、家内が準備してきたパンをちぎってハトに投げている。 「ハトさん、ハトさ〜ん」と声をあげながら。 おいおい、そんなに大きくちぎってぶつけたらハトだって痛いよ、きっと。 家内はベンチでうとうと。

ふと見上げると壁面に「ここは、世界中の工芸品を集めた最初の美術館」とか 何とか書いてあり、AUSTRIA, UK, INDIA, EGYPT, ... などという国名が 並んでいる。もちろん JAPAN なんてないのだ。

ハロッズ デパート(14:30)

家内の気分が戻らないので、タクシーで帰ろうと思ったが、 現金が少ない。しかたなく換金するため銀行まで歩く。 MIDLAND銀行で換金しようとしたら、 「ハロッズの向いのアメックスで換金したら手数料ないよ」 とアドバイスを受ける。どうする?と家内に聞き、 だいぶ元気になったからそこまで歩いてみようか、 ということになる。何のことはない、結局予定のコースに なっている。

恥ずかしながら、私はハロッズを紅茶のブランドだと思っていた。 家にある紅茶の缶にそう書いてあったから。 でも実際はとてつもなく広いデパートであった。

4階で息子のためにミニカーを買う。 ブラックキャブと二階だてバス。 観光客にとってロンドンを代表する二台のこの車がちゃーんと パックになって売っている(£3)。 それまで「もうホテル帰ろうよう」と言っていた息子の機嫌が けろっと直る。

ちょっとしたスーパーではトラベラーズチェックT/Cお断りとか、 支払う金額の2〜3倍ではないとT/C使えないとかいうところも多い。 V&Aのショップでは2倍、ハロッズのおもちゃ売り場では3倍であった。

ダイジェストを書くとスムーズに歩いているように読めるが、 実際は何かするたび、どこかにいこうとするたび、近くの人に 尋ねている。 「おもちゃ売り場はどこか?」 「エスカレータはどこか?」 などなど。だってほんとに広いんだもの。

ハロッズを出てアメックスで換金。明日から田舎に移動するので、 念のため大目に現金化しておく。

地下鉄 (16:00)

ナイトブリッジ駅からラッセルスクエア駅まで、 地下鉄(ピカデリーライン)で帰ってくる。 大人一人£1.20(約240円)

歩いているうちに家内の体調も完全復帰。 結局予定通り動いている。いや、タクシー使わない分安くなっている。 神さま感謝。

ラッセルスクエア駅を出たところでグローサリがあるので 今晩の晩御飯を確保。おお、おにぎりがお弁当パックになっている! お寿司も! …一つ£4.50とは高い…買ったけど…まずかった… フルーツを買う。チェリーとバナナとストロベリー…おいしかった…。 チェリー1パック300円、ストロベリーもそのくらいかな。

ラッセルスクエア (16:00)

午後5時でもぜんぜん暗くない。 ロンドンは午後9時くらいまで明るいのだ。 ラッセススクエア(公園)ですこしのんびり。 子どもがきゃっきゃ遊んでいるので、息子もひっかかる。 公園の中ほどで子供たちが遊びによる外交を始め、 親たちはまわりのベンチで見守っている。 さっそくさっきのミニカーで遊びはじめる。 言葉が通じなくても、一緒に遊べるんだね。

日だまりでのんびり過ごした。

V&Aでもそうだったが、みんな帽子もかぶらず、 日なたに集まっている。 太陽がカンカン照っているのに。

ホテル

明日は早いので、 コンシェルジェにタクシーの予約(booking)を入れておく。

ときどき、+8時間を計算して日本のことを思っている。

後日談:この日記に対して、 「ときどき、−8時間を計算して結城さんのことを思っている」 という書き込みが掲示板にありました。 とてもうれしかったです。


May 31st, 1997 (Saturday) - ロンドン/ユーストン/Intercity/オクセンホルム/ウィンダミア/アルズウォーター

昨日は朝早くからロンドン→ウィンダミア移動。

移動支度 (5/31 2:40)

朝6:20の Intercity という列車に乗るので、 朝早く起きて移動支度。 支度がすんでからソファに寝転んでシャンデリアを見上げる。 (たぶんこのホテルにはもう来ることはないのだろう) (けれども四次元的に言えば、どんな場所にも二度行くことはないのだ) インターネットの「イギリス旅行記」は一日に30アクセスほど。(^_^)うれしい 出かける直前に、お気に入りの手作り人形「ソフィーちゃん」が行方不明になっている ことに気が付いた。三人で必死になって「ソフィーちゃん! ソフィーちゃん!」 と探してまわるが、見つからず。 ホテルのフロントに探してもらうように委託して出発 「火曜日に電話してみてください」とのこと。

ユーストン駅へ (5/31 5:36)

黒タクシーをたのんだのに、緑タクシーだ(!)。

後日談:これも実はBlack Cabなのでした

道路はそんなに混んでいない。 ブリットレイルフレキシーパスに有効期間を記入してもらわなければ 列車に乗れないが、チケットオフィスが開いていない。 あせって聞きまわると6:00から開くとのこと。 まったく、一つ一つ人に聞かなければ動けないのがもどかしい。 朝食用にサンドイッチ(まただ)を買って乗り込む。 息子には「イギリスの新幹線に乗るんだよ」と言ってあるので 上機嫌。 6:20、予定通り出発。 4時間半の列車の旅のはじまりである。 サンドイッチはとてもおいしい。 「これはイギリスのおにぎりなのね」と家内。

インターシティ列車

Intercityは車両が古い。一時代前、という感じ。 カーテンがついていなくて日差しがまぶしい。 駅を出るとき、ベルも出発のアナウンスもまったくなくて いきなり走り出すのでドキッとする。

あたりの景色

外は牧草地である。ときどき羊や牛の姿が見える。 一面の菜の花畑もある。 次から次からつづく農場を見ながらみんなで うとうとする。 プレストンから乗ったおじさんからHedgeとDry Stone Wallの解説を聞く。 「昨晩徹夜で、いまから女房のところに帰るんだよ」 「じゃあ、奥さんはお待ちですね」 「だといいけど (^_^)」 日本を知っているか? と聞くと、 以前S社の仕事をしたことがある、とのこと。 イギリスのプログラマはどこで勉強するのか?と聞くと、 ケンブリッジだろうね、ビルが作った研究所(?)があるから、とのこと。 「日本はハードウェアを作るのは得意だが、  ソフトはアメリカだね」と言われたので、 「でも、日本語ワープロやかな漢字変換ソフトは日本でなくちゃ」と反論。 「そりゃそうだ」 (反論になってないか ^_^;

オクセンホルム (5/31 10:06)

オクセンホルムの駅で乗り換え。 降りたとたん田舎のにおい。 30分ほど待ってからウインダミア行きに乗り換える。

ウインダミア

到着して、AVISのレンタカーのオフィスに行くと工事中である。 ショベルカーが家を壊している。なんだなんだと思っていると、 そばにプレハブがあって、営業はしているらしい。 オートマ車でチャイルドシートを付けてもらう。 タトゥーした陽気なおでぶさん。 家内の国際運転免許証の写真を掲げて「おお、確かに本人」などと言う。 疲れてるんだから早くしておくれよ。

宿の変更 (5/31 12:27)

宿泊先のホテルがいまいちで、場所も完全観光地化されているので、 急きょ宿を変更することにする。 ホテルから電話をかけて、宿を変更。 このころには、みんな疲れきって、 息子もぶーぶー言いはじめ、ぼろぼろである。 「レンタカーのオフィスは12:30でしまっちゃう、  一日延長しなくちゃ!」と家内がAVISに走っていったが、 残念、オフィスは閉まっていた。土日は休みなのだ。

アルズウォーター (5/31 15:30)

アルズウォーターはイギリス二番目に大きい湖。 美しい。 O…ホテルの前に犬がいて「ハッハッ、遊んでくださいな」と棒を前に置いて 待っている。 「それっ、取ってこい」と家内が棒を芝生の向こうに投げると、 犬は、たあっと走っていって持ってくる。

部屋に入って、息子のミニカーがいつの間にかなくなっていることに気が付く。 ショック。 子どもの夕食は早めにすませ、 大人の夕食は子どもなしで。 19:00以降子どもはダイニングルームに入れない。 子どもはお休みの時間である。 非常用にトランシーバが用意してあって、部屋に送信機を置き、 携帯型の受信機を親が持っていく。 でもやっぱり心配で、ちゃんと寝ているかどうか交代で見に行く。

夕食は19:30から。 ラウンジでワインを飲みながらメニューを検討。 料理が出来たら呼びに来てくれる。ちょっと贅沢な気分。 食事をしていると、窓の外をリスとウサギが走っていく。 隣のご夫婦に Isn't that Peter Rabbit? と話しかけると、 Yes, and Benjamin Bunny! と答えが帰ってきた。やっぱりみんなポッターを知ってるのね。 白ワインにディナー、それに夢のようにおいしいデザート。 しかし今日はずいぶん強行軍だったので、 どっと眠気が襲ってきた。


June 1st, 1997 (Sunday) - アルズウォーター/湖水地方ドライブ

カウベル (6/1 06:00)

例によって早朝目が覚める。朝食前にホテル前のガーデンを散歩。 その前にはアルズウォーター湖が広がっている。 ナッツを持って散歩。 ちらっと、リスのナトキンとトィンクルベリが見えたが、 もう出てこない。残念。 ガーデンに座っていると、遠くからカウベル(牛の首の鐘)が カラ・カラと鳴るのが聞こえてくる。 (そう言えば『不思議の国のアリス』の最後にもカウベルが出てきたっけ) アルズウォーターに出ている桟橋に息子と手をつないで歩いていく。 風でさざ波が絶え間ない。じいっと見ていると、桟橋の方が前に進んでいくようだ。 息子もじいっと波を見ている。そして夢見るように言う。

「とーたん。どこまでもどこまでも行くねえ。  あっちの山までいっちゃうねえ」

朝食 (6/1 08:30)

朝食はFull English Breakfast。 トースト、ベーコン、目玉焼き、マッシュルームに焼きトマト。 家内と二人で fried egg って何だろねえと言っていたら、 結局目玉焼きであった。 ベーコンが肉厚でとてもおいしい。 イギリスに来てから、私は普段とはうってかわって ぱくぱくぱくぱく 食べている。 家内は「あなた、何だか、頼もしいわねえ」と言う。

朝食(牛)

朝食後、外に出て車の向こうの牧場を見ると、牛がたくさん放牧されている。 みんな、おもいおもいの場所で草を食んでいる。 柵から首を出して生け垣の葉っぱを食べているのもいる。 家内がぽきりと枝を折って差し出すと、 大きな舌を器用に使ってぺろりと食べる。 息子は牛があまり大きいのでちょっと怖がっている。 「葉っぱあげて、あげて」としきりに言うが、 どうやら葉っぱをあげないと自分のところにどんどんやってくると 思っているらしい。

DERWENT WATER(湖)

ドライブをして Derwent Water へ。 ここは『りすのナトキン』に登場する「ブラウンじいさま」の島がある湖だ。 駐車場(Pay&Display)に車をとめ、 三人で「ブラウンじいさま、ブラウンじい」と歌いながら湖へ。 観光地。湖にはたくさん鴨がいる。息子は「ぽおい、ぽい」といいながら パンくずをまいている。 お昼は近所のセルフサービスのKIOSKで、丸いサンドイッチ(まただ)。 息子は女の子と遊んでいる。子どもって友達になるのがうまい。 食後も湖のほとりで遊ぶ。時間が過ぎたので、もう次の湖に行こうと言っても 息子はいうことをきかない。 「やだ。もっと遊んでるの!」 まあ、気持ちはわかるが。

WATENDLATH (湖)(6/1 14:00)

ここから山道になる。牧草地が広がり、道の両側には Dry Stone Wall がずっと 続いている。Dry Stone Wall はモルタルを使わず石を重ねただけの壁で、 それがえんえん続いている。車一台しか通れない幅なので当然すれ違うことはできない。 ところどころに PASSING PLACE という道の膨らみがあり、 そこですれ違うことになる。 要するに PASSING PLACE というのは、 tmp = x; x = y; y = tmp; で x と y を交換するときの tmp に相当するわけだ。

湖に到着。 ここは National Trust の土地である。ボーイスカウト風の服(あれ、何ていうの) をきたおじさんが National Trust の寄付を求めてジープの側に立っている。 とりあえず、車をとめて湖のほとりまで歩こう。 農場があって、あひるのジマイマ・レベッカ・ドレークさんや、 めんどりサリーさんがたくさんいる。息子も私たちも大喜び。 (三人で「あたしゃはだしだぁ、はだしだぁ、はだしだぁ」とサリーさんのまね) 農場も、湖も、すべてがほんとうに美しい。 湖ではフライフィッシングしているおじさん(His name is Alen.)がいて、 ちょっと離れたところで、それを見守りながら刺繍をしている奥さんがいる。 かっこいいなあ、こういうの。 私たちがついたとき、ちょうど Trout がかかったらしい。 釣り上げようと奮戦していたが、途中でもっと大きなパイクという魚に ぱくりと食べられてしまったらしい。 「だいぶ釣れたんですか?」と聞くと 「いまのがはじめてさ」と笑う。 息子は「釣りしたいよう」と言い、草を釣竿にして小川のところで釣りのまね。 川に落ちないように家内がうしろから押さえている。御満悦。

あたたかいので、のんびりとひなたぼっこする。 まわりでは水着を来た子供たちが声を上げながら遊んでいる。 向こうではAlenが次の獲物を待っている。 息子も母親に押さえてもらいながら釣りにいそしむ。 (「とーたんも釣り、する?」)

そばに一応ティールーム(?)がある。紅茶とバタつきスコーン。 客の食べこぼしをねらってめんどりがたくさんいる。 息子は(もう眠いのもあって)サリーさんたちがそばにくるのがこわいらしい。 「もう、あっちいってよう」としきりに言う。 そのくせ、スコーンの食べ残しを撒き餌にするもんだから、 わらわらと10羽以上めんどりが集結してしまう。 とんでもないことになりそうなので、あわてて退出。

Surprising View (6/1 16:00)

帰り道はさっきの逆である。 途中に Surprising View という看板があるので、立ち寄る。 おお、Derwent Water が一望できるではないか。 確かに真ん中にブラウンじいさまの島っぽいのがあるし。 しかもそこにヨットで向かう人もいる。 三人で車を降りて歩こうとしたとたん、 息子が足をすべらせて転び、泣き出した。 平地だが、ポケットに手を入れて歩いていたため転んだらしい。 急いで持っていたミネラルウォーターでどろを洗い だっこする。

帰り道で子羊を見つけて車を停車。 息子が「子羊さ〜ん」と柵ごしに近づくと、 子羊とそばの母親はすばやく離れてしまう。 子羊はおかあさんのおっぱいを飲む。 「おっぱい飲んでるねぇ。こわいから おかさん(ママ)のそばにいるんだねぇ」

GLENRIDDING (6/1 17:00)

今日は日曜でホテル内のdinnerはなくなるということなので、 食べものの買い出し。またPAY&DISPLAYで駐車。 PAY&DISPLAY(韻ふんでいる)というのは、 自分で勝手に駐車券を購入し、 それを車のフロントに貼っておくシステムのことらしい。 湖水地方(Lake District)に来てからよく見かける。 駐車時間の単位が「田舎にいくほど長い」という法則を家内が発見。

売店も今日は休みが多く、けっきょくリンゴとおむつを購入。 途中で息子は眠りはじめた。

アルズウォーター (6/1 18:40)

やっと帰ってきた。 インスタントライスをboilするためのポットを借りる。 部屋変更し、二階の角部屋になった。 湖と山が見える。美しい。 お風呂に入り、ほっとする。

ホテル備え付けのマニュアルを読んでたら、 お弁当を作ってくれるって書いてある。 しまった、今日作ってもらえばよかった。

このO…ホテルは18世紀のカントリーハウス。 さっきポットを貸してくれたご夫妻がこのホテルの経営者で、 奥さんはSoft FurnishingのCourseをもつプロのデザイナ、 御主人はChefらしい。インテリアも手作りかも。

明日の宿泊はアンブルサイドに変更。 ホテルに電話で予約を入れ、いまのO…ホテルの明晩をキャンセルする。 オッケー。

電話をかけたり、人に聞いたり、買い物したり、 そういったこまごましたことを夫婦で協力してやれるって、 何だかとてもいい。 家内がふと言う。 「わたしたち、何とかやっているわね」 まったく、その通りである。よくやっているよ、三人で。 感謝なことだ。

ウイルス

ハイバネーションしていたコンピュータを、 日記を書くために起動したら、 McAfeeのVirus ScanがEncryptされたVirusを発見したと報告してきた。 おいおい、勘弁しておくれよ。 調べてみると、テキストファイルに感染しているという。 ファイルをコピーしてもひっかかるので、偶然の一致かもしれない。 でもまあ安全のためにファイル削除しておく。 ふう。


June 2nd, 1997 (Monday) - アルズウォーター/ウインダミア/ヒルトップ農場/ウインダミア湖

まちばりで通信 (6/2 06:00)

このO…ホテルの電話は、うまくミノムシを使ってはさむ線が見つからない。 分解しても駄目だ。うーん、どうしようと思ったとき、化粧台の上の 裁縫用具に気が付く。そう。まちばりをモジュラージャックに差してやればいい。 まちばりをジャックに差し、それをミノムシクリップにくわえさせる。 これを使って CIS の AP (Manchester) へ電話し、そこからNIFTYへ。 そしてRIMNETへftpする。ついでにtelnetして、チャットに一言書く。 実家の方にもFAXしておく。

子ウサギたくさん

通信している間、家内と息子が起きてきた。 家内が「見て見て、フロプシーバニーたち!」と叫ぶ。 窓の外を5匹くらいの子ウサギが走っている。 大きいのも1匹。 子ウサギは2、3匹でおっかけっこしたり、 芝をもぐもぐしたり、急にひょこっと立ち上がったり、日なたでねむねむしたり。 まさにポッターの『フロプシーのこどもたち』の世界そのまんまである。 ウサギの種類はたぶんピーターやベンジャミンやフロプシーと同じだ。 薄茶色で、走ると真っ白いしっぽが見える。 フロプシー・モプシー・カトンテール・ピーターのうち、 カトンテール(cottontail)という名前が実感としてよくわかる。 息子も大喜び。

朝食 (6/2 8:30)

朝食前に家内はレンタカーの一日延長の手配を電話で行う。 家内の手際のよさには恐れ入ってしまう。 例のタトゥーのにいちゃんが出て、すぐにオーケーしてくれる。 よし、これで足が確保できた。

朝食はFull English Breakfast。 家内は二つあるメニューをとりまぜるようにお願いして (I am interested in this...)、Smoked Salmon にもトライする。 私も一口もらう。ほんとに Smoked だ。しかもあぶらが乗ってて とてもとてもおいしい。

家内「こんなふうに、観光地化されていないきれいな田舎があるのは、 底力がある国って感じがするわ。食事もおいしいし」

そろそろ旅行荷物の中で、絶対使わないものがわかってきたので、 少しづつ捨てていくことにする。おしぼりとか、ティシュー箱とか。

アルズウォーター出発 (6/2 10:30)

VISAでチェックアウトをすませ、出発。 ここO…ホテルの御主人は控えめで、でも親切で、 ちょっとショーンコネリーに似ていて、かっこいい男性である。 出がけに家内が、朝バニーたちを見た話をすると、 「うむ、あのバニーたちはペストなんだ」 と御主人が言う。ペスト? 「何でもかんでも食べてしまうんだよ。  よかったら、全部連れて行かないか?」 よろこんで連れて行きますよ。でもどうやって捕まえる?

(バニーたちを嫌がるのはマグレガーさんと同じだね)

買い物と宿変更 (6/2 11:00)

グレンリディングでリンゴとミネラルウォーターを買い込む。 車が延長でき、今晩の宿をもう少しウインダミア駅から離れたところに とってもよいことになったわけだ。 またまた公衆電話から宿の変更手配。 ウインダミア湖ほとり、Lake side のL…ホテルが確保できた。 うむ。うちの奥さん、なかなかやるじゃん。 「慣れてきたのよ。英語はめちゃくちゃだけどね」 そんなことないって、なかなかどうして大したもんです。

アルズウォーターからウインダミアへ (6/2 12:00)

おととい来た道を逆行(南下)し、ウインダミアへ向かう。 また Hedge と Dry Stone Wall の道がえんえんと続く。 でも家内も運転に慣れてきたようである。 大きな道路よりも、小さなくねくねした道路の方が景色はきれいだし、 趣があってよろしい。ずうっとずっとずっと山の壁面が草でおおわれ、 羊がたくさん歩いたり、草を食べたり。 車を止める。 エンジンが冷えていくカチ・カチという音。 Dry Stone Wall の上に登る。 もう、信じられないくらい美しい風景である。

一度か二度、爆音をあげて飛行機が低空飛行していった。 何だろう、自家用飛行機かな?

OD OFF (6/2 12:45)

ES…湖のほとり、細い道をくねくねと行くとき、 「この OD OFF というサインは何かしら」と家内。 車のパネルに OD OFF というサインが表示されて消えない。 車のマニュアルを読むと Overdrive Off のサインで、 Overdrive (4th gear) が何とかかんとかと説明が書いてある。 そばを歩いている人に聞いても「オートマはわからんなあ、 たぶんギアに関係していると思うけど」との答え。 マニュアルのインデクスで Overdrive を調べて説明を読む。 二人であれこれ探ってみたところ、ギアの内側にスイッチが あるのを発見。ふう、解決。

ヒルトップ農場 (6/2 13:30)

ヒルトップ農場はピーターラビットの生みの親、 ビアトリクスポターの農場である。 お話に登場する場面がそのまま残されている。

とりあえずお腹がすいたので、Buckle Yeat Guest Houseで サンドイッチを食べる。 晴天続きでほんとうにうれしい。神さま感謝します。 イギリス在住の知人に電話したところだと、 私たちが到着する前は結構悪天候だったらしい。

ヒルトップ農場は National Trust の管理になっている。 割合に小さく、質素な感じがした。 家のあちこちにポッターの絵本が置いてあって、 ここがこの場面、あそこがこの場面というのが よくわかるようになっている。 こねこのトムのおかあさんが子どもを着替えさせた部屋とか、 ねずみのサムエルの階段とか、 トムが見た景色とか。 (そう、絵本の中にちゃんと Dry Stone Wall が描かれていた!) 先祖の名前が書かれた大判のfamily bibleが置いてあったり、 編集者からポッターへの手紙が置いてあったりする。 『ナトキン』は来週末までには印刷できるでしょう、 などとある。 外にはジマイマのたまごがぽつんと落ちていた。

JTBのツアーの日本人旅行者(群)に会う。 おばさんからほめられる。 「あなたたち、こちらにお住まいなの? あらまあ、御自分でレンタカー借りて? よくまあ、こんな複雑なところまで、すごいわねえ」

英国の人に対しては「Hello」とニッコリできるのに、 日本人相手にはニッコリするのが難しいのはなぜだろう。 そこだけ「日本」になっちゃうのかな。

ショップもあるが、何だか疲れて何も買わず。

お茶 (6/2 15:00)

Sawrey Country House Hotel でスコーンとクリームティ。 私たちの他に客はいない。 味は、まあまあ。 「なかなかおいしいアフタヌーンティにありつけないねぇ」 息子は松ボックリを帽子にたくさん集める。

National Trust の人がいるとほっとするわね、と家内が言う。 確かに、その通り。

宿到着 (6/2 17:00)

ES…湖を回り、ウインダミア湖ほとりのL…ホテルに到着。 眺めもよく、建物も古くて趣があり、部屋も広い。 ただしご飯まずい。また掃除もいま一つ いきとどいていない。 RACの「Recommended Hotel」は信用できず、 やっぱりミシュランのRED BOOKが一番か。 とりあえずお風呂に入ってごろごろ寝る。 ディナーに行くつもりだったが、もう着替えるのが面倒なので、 ルームサービスのサンドイッチ。 イギリスに来てから、サンドイッチはほとんど brown bread である。 日本のサンドイッチよりも腰がすわっていて、おいしい。 パンが違うんだね、きっと。

Receptionで、あなたの部屋は 2nd floor だと言われて、 つい二階でうろうろしてしまう。 そう、こっちでは 2nd floor は三階なのだ。 ground floor が一階、 1st floor が二階、 2nd floor が三階。 (つまりプログラミング用語でいえば、0オリジンなのだ)

もう眠ろう。