複数人の指摘

結城浩

章を書き進める。が、どんどん長くなって困る。 本を書くときはいつも、薄い本を書こうと思って書き始める。 けれどもなぜか、いつも予定よりも厚い本になってしまう。 『Java言語プログラミングレッスン』のときもそうだった。 いつまでたっても書きあがらないからおかしいなと思っていたら、 予定の倍くらいの厚さになっていた。それで2分冊。 短い文章を書く、というのはとても難しい作業だと思う。

レビューアからのメールもやってくる。 読んでいるととても楽しくなる。 感謝、感謝。 複数人が同じように「わかりにくい」と指摘する場所がある。 それは本当にわかりにくいのだろう。 複数人が同じ個所の読みにくさを指摘する、というのは、 レビューで毎回体験する「事実」である。 そこは何らかの対処が必要だろう(可能なら)。

でも、あるレビューアがある個所を「ここが本当にわかりやすい」といい、 別のレビューアが同じ個所を「ここが本当にわかりにくい」という場合もある。 そういう個所はどう判断すればいいのだろうか。 一言で言えばケース・バイ・ケース、場合によるのだが、 たぶんそこは、何らかの意味でひっかかりのあるところなのだろう。 だからもう一度著者がきちんと新たな気持ちで読んでみて、 直すなりそのままにするなり決めればよいのだろう。

オンラインレビューに関するパターン・ランゲージが書けそうだ。 でも書いていると肝心の本が遅くなるので、がまん、がまん (ああ、でも、書いてしまいそうな予感…)。 例えば、上で書いた読みにくさの指摘は「みんなが落ちる穴はふさぐべき穴」パターンと言えよう。 これはAlexanderのパターン記述で言えば二つのアスタリスク ** に値する確実さを持つ。 それから、オンラインレビューに関しては、こんなパターンも考えられる…(ああっ、以下略)。

(2001年9月23日の日記から)

豊かな人生のための四つの法則