説明を省略しない

結城浩

2001年10月4日

今日も今日とて原稿執筆。 すごくいい感じ。 例によって長くなりつつあるのが気になるが、 だいぶまとまってきた。 あと2日くらいでレビューアへ送れるかもしれない。

説明をはしょったところには、嘘がまぎれている可能性がある。 いつも、というわけではない。現在の文脈からは不要な情報である場合もあるから。 必要以上に情報を盛り込んでしまうと、読者の目をくらませてしまう可能性がある。 秋葉原の電気街のビル広告のように派手派手な文章にしてしまうと、 本当に大事な部分は何なのかを見失わせてしまうことになる。

しかし、説明を省略しないように努力するのはいいことだ。 最悪、説明を要求されたら説明できる状態に自分を持っていった上で 記述を省略するのはよいことだ。 どんな簡単なことでもおろそかにせず、丁寧に愚直に説明を試みるのはよいことだ。 文章が持つ論理構造、文章が持つ内在律が、自分の理解の足りない部分を教えてくれるからだ。 きちんと書いてみよ。そうすれば自分が何を知らないかがわかる (これは、まるで主の祈りのようだ)。

レビューアからの返信もぞくぞくやってくる。 面白い、面白い。 自分が書いた文章を読んでくれる人がいるって、励みになるものですね。 感謝、感謝。