よい文章を書くために

結城浩

いまは、5こ目のお話を書いています。 とても熱心に、心を込めて書いています。 乗り物に乗っているときも、道を歩いているときも、 ずっと「いま書いているお話」のことを考えています。 これまで書いた部分を思い返して、うまく書かれていないところがないかを調べたり、 これから書く部分を思い浮かべて、どう書いたらよいだろうかと考えたりします。

よい文章、わかりやすい文章を書くのは、 そんなに難しいことではありません。 よい文章を書こう、わかりやすい文章を書こう、と考え、 それを心にいつもとめておくのです。

文章を書くときに大切なのは、 書こうとしているものについてよく考えることです。 そしてその文章を読む人のこともよく考えることです。 決して、自分のことを偉く見せようとしたり、 賢く見せようとしたりしてはなりません。 また、読む人に感動させようとか、 ましてや読む人をだましたり出し抜いてやろうと思ったりしてはなりません。

たくさんの時間を使って、繰り返し繰り返し、自分の書いたものを読みます。 読み返して、読み返して、 よくないところを見つけ出し、それをよりよい文章に置き換えていくのです。 手を抜いてはいけません。特に、自分の都合で手を抜いてはいけません。 読む人の代わりにする苦労を惜しんではいけません。 けれども自分が頑張っていることを示すためだけの苦労をしてはいけません。 自分が苦労することで、読む人が楽になるのなら、 読む人がより読みやすくなるのなら、惜しまずに苦労しましょう。

よい文章を書くのには時間がかかるものですが、 そういうものなのですから、うまずたゆまず時間をかけましょう。 しかし時間をかけることが自己満足にならないようにしましょう。 いつまでも文章をいじりまわし続けるのではなく、 きちんと見切って、次に進みましょう。

1人の力で文章が書けると思ってはいけません。 それは偽りです。 自分に命を与えてくださる神さまがいらっしゃり、 自分を支えてくださる多くの人々がいることを忘れてはいけません。 思い上がるのでもなく、自分を見下すのでもなく、 自分のことをそのまま認め、すべてをイエスさまにお任せし、 今日の一歩を進め、すべてのことに感謝するのです。

(2001年10月19日の日記から)

豊かな人生のための四つの法則