文章教室 第8回 問題編

――まずはどんどん書きましょう――

結城 浩

文章を書くことに対して苦手意識を持っている方はいらっしゃいますか。

今回のテーマは、そういうあなたのためのものです。

ぜひ、今回のテーマをよく心に留めて、実際にやってみてください。

きっと、何かを悟るはず。

目次

まずはどんどん書きましょう

こんにちは、結城浩です。 文章教室の第8回は、「まずはどんどん書きましょう」がテーマです。

まずはどんどん書きましょう。 コンピュータの前で腕組みをして、 名文をいきなり書き出そうと思ってはいけません。 あなたの思いつくまま書きすすめましょう。

どんどん書き進めると、文章はぐちゃぐちゃになるでしょう。 でも、それでいいのです。 話し言葉と違い、書き言葉は校正ができるからです。 読者に見せる前に、きちんと校正すればよいのです。 頭の中にしかないものを校正することはできません。 ですから、頭の中にあるものを、まずは外に出すのが大事なのです。

ひととおり書いたなら、手を休めて読み返しましょう。 読み返しながら、校正していきます。 長い文を短くし不適切な言葉を書き換えパラレリズムを使います。 よい比喩が見つかったらそれも使います。 この「文章教室」でも練習してきましたね。

名文をいきなり書こうとする人は、 よそいきの服を着たまま起きようとしているのです。 それはとても困難です。 起きてから顔を洗い、パジャマを脱ぎ、 それからよそいきの服を着る。 これが正しい順序です。 文章を書くときも同じです。 まずは頭の中にあることをどんどん書いて、書きまくる。 それから文章を読み返して校正するのです。

具体例でお話しましょう。 上の4段落を書く前に私が「どんどん書いた文章」は次の(1)のようなものでした。

(1) ワープロの前でうんうんうなる。 エディタの前で考えこむ。 メールソフトの前で、頭をかきむしる。 そういう経験をしていたら、文章を書くのがいやになってしまいます。 真っ白な原稿用紙を前にして次に書く文を名文にしてやろうと思うのは 間違っています。それはとても困難なこと。 まずはとっとと書き始めるのがいいのです。 文章のよいところは、音声と違って、あとから入れ替えることができること。 校正できること。相手に見せる前にきちんと修正すればいいのです。 ですから文章教室では、文章を「書くとき」ではなく「読み返して書き直す」ことに 焦点をあててきましたね。 へんな文章、まがった文章、長すぎる文章、パラレリズムがくずれた文章を読んで、 それを読み返し、おかしなところを直していくのがいいのです。 頭の中にしかないものを手直しすることは困難です。 まずは、自分の頭の中にあるものをどっとワープロなりエディタなりに吐き出して、 手を動かしつつ考えるのがよいのです。

(1)は、確かにぐちゃぐちゃな文章ですね。 論理もばらばら、無用な繰り返しも多い。 これを意味のまとまりで区切って、 少し整理すると次のようになります。

(2) まず、とっとと書き始めましょう。 ワープロ・エディタ・メールソフトの前で腕組みをして、 いきなり名文を書き出そうと思ってはいけません。 あなたが思いつくままどんどん書いていきましょう。

どんどん書き進めると、文章はぐちゃぐちゃになるものです。 でも、話し言葉と違い、書き言葉は校正ができます。 読者に見せる前に、きちんと校正すればよいのです。 頭の中にしかないものを校正することはできません。 ですから、頭の中にあるものを、まずは外に出すのが大事なのです。

頭の中にあることを一通り書いたなら、手を休めて読み返しましょう。 読み返しながら、長い文を短くし、不適切な言葉を書き換え、 パラレリズムを使って整理していきます。 それはこの「文章教室」でもいろいろ練習してきましたね。

いきなり名文を書こうとするのは、 よそいきの服を着たままベッドから起きるようなものです。 そんなことは不可能です。 お出かけするためには、 まずベッドから起きて顔を洗い、 着替えをしなければいけません。 文章を書くことも同じです。 まずは頭の中にあることをどんどん書いて、書きまくる。 それから文章を読み返して校正するのです。

これをさらに読み返して、ていねいに校正します。

(3) まずはどんどん書きましょう。 コンピュータの前で腕組みをして、 名文をいきなり書き出そうと思ってはいけません。 あなたの思いつくまま書きすすめましょう。

どんどん書き進めると、文章はぐちゃぐちゃになるでしょう。 でも、それでいいのです。 話し言葉と違い、書き言葉は校正ができるからです。 読者に見せる前に、きちんと校正すればよいのです。 頭の中にしかないものを校正することはできません。 ですから、頭の中にあるものを、まずは外に出すのが大事なのです。

ひととおり書いたなら、手を休めて読み返しましょう。 読み返しながら、校正していきます。 長い文を短くし、不適切な言葉を書き換え、パラレリズムを使います。 よい比喩が見つかったらそれも使います。 この「文章教室」でも練習してきましたね。

名文をいきなり書こうとする人は、 よそいきの服を着たまま起きようとしているのです。 それはとても困難です。 起きてから顔を洗い、パジャマを脱ぎ、 それからよそいきの服を着る。 これが正しい順序です。 文章を書くときも同じです。 まずは頭の中にあることをどんどん書いて、書きまくる。 それから文章を読み返して校正するのです。

(3)でも、まだあちこちに「あら」が見えますが、 (1)に比べるとずいぶん整いました。 時間がゆるせばさらに読み返して書き換えます。 例えば、次のような書き換えが考えられます。

考え込まずに、まず、どんどん書き、後からていねいに校正する。 このパターンに慣れてくると、文章を書くのがおっくうでなくなります。 文章を書くときにぶつかる最初の困難は「書き出せない」というものです。 なかなか書き出せないと、まだ1行も書かないうちから「ああ、私は文章が苦手だ」と思ってしまいがち。 まずは、どんどん書いてみるのがいいのです。

それでは、 あなたも書いてみましょう。 しつこいですが、まずは、どんどん書くんですよ

練習

【書いてみましょう】 以下の(A)と(B)の両方を投稿してください。

(A) どんどん書いた文章

私は毎日、」という書き出しの後、思いつくまま、どんどん文章を書いてください。 文章のねじれや、無用な繰り返し、おかしな文字などを気にせず、 話題がそれてもかまわず、読み返さず、思いつくまま何でも、書き続けてください。 体言止めでも会話文でもかまいません。形式を気にせず、思いついたことをとにかく書きます。 目安としては10〜15分程度書き続けますが、時間にこだわる必要はあまりありません。 読み返さず、どんどん書くことがポイントです。 書いて書いて書き続けて、もう何にも思いつかなくなったところでやめます。 この文章を(A)とします。 これ以降、(A)を修正してはいけません。

(B) 読み返して校正した文章

(A)をコピー&ペーストして、新しい文章の土台とします。 その土台を読み返し、 段落をつけたり、文章のねじれを直したり、誤字脱字を整理したり、 具体例をふくらませたり、無駄を削ったりして、 何らかのまとまりを持ち、読みやすくなるように校正してください。 何度も読み返して、少しでもわかりやすくなるように努力します。 削るときには思い切って削ります。必要なら好きなだけ加筆します。 こうやってできた校正後の文章を(B)とします。 (B)を作っているうちに(A)を修正したくなりがちですが、(A)は修正しないでください。

自由課題

【書いてみましょう】 あなた自身の「自己紹介文」を書いてください。

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