地球は丸い

結城浩

2002年1月2日

 私「地球は丸いけれど、人間はなかなかそれに気づかなかったんだ」
長男「へいへい」
 私「地球は人間に近すぎたのかもしれない」
長男「ふーん」
 私「自分に近すぎると、かえってわからないことってたくさんあるね。例えば?」
長男「例えば?」
 私「例えば、何?」
長男「例えば…『自分』とか?」
 私「ほほう、なるほど。確かにそうかもしれない。
   自分は自分に近すぎるから、なかなかわからない」
長男「鏡を見ないとわかんないね」
 私「いや、鏡で見ているのは、鏡にうつった自分の姿だ。
   私たちは自分の姿を直接見ることはできない」
長男「でも、手や足は見えるよ」
 私「そうだね。でも、自分の目を見ることはできない」