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のんびりと「文章教室」の企画の準備をしている。 10回分まで書いてしまった。全然「のんびり」じゃない。
リビングでソフトバンクの封筒の裏に「文章教室」のメモを書いていると、 長男が尋ねてくる。
長男「おとうさん、何してるの」 私「(書きながら)ん? お仕事の文章を書いているよ」 長男「お仕事の文章って何?」 私「文章の書き方を教える文章だよ」 長男「ふうん(といいつつひざに乗ってくる)」 私「文章を書くときには『既知から未知へ』という順番で書くんだ」 長男「キチって秘密基地?」 私「(笑って)違うよ。既知は『もう知っていること』で、 未知は『まだ知らないこと』なんだ。文章は、 『もう知っていること』からはじめて、 だんだん『まだ知らないこと』に進むのがいいんだよ」 長男「ふうん」 私「たとえば、ベイブレードの裏技の文章を書くとしようか。 そのとき、ベイブレードのことを何にも知らない人に いきなり『ベイブレードの裏技』なんていってもわからないよね。 ベイブレードって何?って聞かれちゃうから。 ベイブレードって何だろう」 長男「コマみたいなものだね」 私「ベイブレードを知らない人でもコマは知っているかもしれない。 まず『ベイブレードはコマみたいなものです』ということを書く。 その後でベイブレードの話を書く。 コマが既知、ベイブレードは未知。 『既知から未知へ』というのはここでは『コマからベイブレードへ』ということだ」 長男「ふんふん」 私「じゃあ今度はインターネットのことを知らない人に対して、 キッズグーのページで紙飛行機のPDFをダウンロードする話を書くとしよう」 長男「インターネットのことを知らない人に?」 私「そう。コンピュータのことも知らないとしよう」 長男「ええ? … じゃあ、コンピュータの話をして、インターネットの話をして、 キッズグーの話をしてっていう順番だね!」 私「うん、そうなる。でもね。それではとても遠回りだ。 そんなときにはまず、紙飛行機の話をしちゃうんだ。 インターネットで紙飛行機をダウンロードする話はわからない人でも、 紙飛行機のことはわかるかもしれない。だからそれを先に話す。 紙飛行機を作るんだよ、って話をする。そしてそれから、 その紙飛行機の型紙はインターネットを使ってゲットする、 って話をするんだ」 長男「ふうん。相手によって話し方を変えるんだね」 私「まさに、そのとおり。文章を書くときにはそれが大事なんだ。 読者のことを考えて文章を書くこと、それが大事」 長男「何を知っているのか、がわかんないと、わかってもらえないんだね」 私「そのとおり。よくわかったね。かしこいねえ」 長男「へへ」 私「じゃあ、ウノしようか」 長男「うん!(と言ってひざから飛び降りる)」
(2001年12月30日の日記から)