「数学ガール」シリーズ第2弾。
今回のテーマは整数論。
三人の高校生と一人の中学生が、学校の枠を越えた数学に挑戦します。
整数の《ほんとうの姿》を探しに行こう!
数学クイズが好きな一般の方から、理系の大学生、社会人まで楽しめます。
書名 | 数学ガール/フェルマーの最終定理 |
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著者 | 結城浩 |
出版社 | SBクリエイティブ |
発売日 | 2008年7月30日 |
ページ数 | 368 |
ISBN | 978-4-7973-4526-1 |
高校二年生の「僕」は、数学が大好き。同じく数学好きな女の子二人と問題を出し合う毎日を送っている。
「僕」を先輩と慕う高校一年生の元気少女・テトラちゃん。鋭い解法で「僕」を圧倒するクラスメートの才媛・ミルカさん。
放課後の図書室で、放課後の教室で、…高校生三人組は数学の世界探索を楽しんでいる。
そんな「僕」には、中学二年生の従妹(イトコ)がいる。ポニーテール少女・ユーリは「僕」のことをいつも《お兄ちゃん》と呼んで遊びにくる。《お兄ちゃん》が解き明かす数学の楽しさに、《わかんない》が口癖のユーリもだんだん数学に魅力を感じ始める。
ユーリは、あるきっかけでミルカさんやテトラちゃんの存在を知る。そこから三人の数学ガール(ミルカさん+テトラちゃん+ユーリ)の関係は奇妙な展開を見せ始め、「僕」の生活はどんどん彼女たちに流されていく…。
数学を、学校だけに閉じこめておくのはもったいないよね!
整数の《ほんとうの姿》を見つける旅に、さあ、出発しよう!
オイラー生誕300年記念として2007年6月に刊行された、数学読み物『数学ガール』の続編です。
今回のメインテーマは、「フェルマーの最終定理」。
《この証明を書くには、この余白は狭すぎる》という思わせぶりなフェルマーのメモが、数学者たちに最大の謎を投げかけたのは17世紀のこと。誰にでも理解できるのに、350年以上ものあいだ、誰にも解けなかった、この数学史上最大の問題が「フェルマーの最終定理」です。
20世紀の最後にワイルズが成し遂げたその証明では、現代までのすべての数学の成果が投入されなければなりませんでした。
本書『数学ガール/フェルマーの最終定理』では、ワイルズが行った証明の意義を理解するため、初等整数論から楕円曲線までの広範囲な題材を軽やかなステップで駆け抜けます。
本書で取り扱う題材は、「ピタゴラスの定理」「素因数分解」「最大公約数」「最小公倍数」「互いに素」といった基本的なものから、「背理法」「公理と定理」「複素平面」「剰余」「群・環・体」「楕円曲線」まで、多岐にわたります。
数学が苦手な読者は「わかんない」が口癖のユーリと歩んでください。数学が得意な読者はミルカさんの魅惑的な講義にチャレンジ。
いっしょに問題を考えたり、数学的な議論を繰り広げたり、そして数学的な話題がいつのまにか日常生活に関連していたり……。重層的に入り組んだ物語構造は、どんな理解度の読者でも退屈することはありません。
数学読み物として、青春物語として、そして《教えること》と《学ぶこと》の意味を考える教育書として、本書はさまざまな読書の喜びを読者に提供するでしょう。
あなたへ
プロローグ
第1章 無限の宇宙を手に乗せて
第2章 ピタゴラスの定理
第3章 互いに素
第4章 背理法
第5章 砕ける素数
第6章 アーベル群の涙
第7章 ヘアスタイルを法として
第8章 無限降下法
第9章 最も美しい数式
第10章 フェルマーの最終定理
エピローグ
あとがき
参考文献と読書案内